小売業で働くうえでの「やりがい」「魅力」について元社員が解説していきます。
就活で小売業界に興味が出てきたんだけど、やりがいや魅力って何なんだろう?志望動機にも取り入れたいんだけどな…
という就活生もいますよね。
しかも説明会で聞ける話なんてごくわずかなので、あまり参考にはならないし…。
そこで実際に元社員が「小売業界のやりがい・魅力」について解説していきますよ
志望動機の作成や業界研究の参考にどうぞ!
小売業で働くうえでのやりがい5選
小売で働いていたときに感じたやりがいには、
この5つがありました!
自分で売り場を作れる
小売業界は売り場を自由に作れるのが特徴です。
など、そのときの売り場責任者によって売り場の雰囲気が大きく変わったり、それによって売上も変動します。
本部からある程度の「型」は指示されるので、100%自由にできる!というわけではありません。
自分で手書きのPOPを作ってみたら売れ行きが好調になったり、商品を置く場所を変えるだけで売り上げが120%アップしたりと、やり方次第で結果が変わる、というのはやりがいの1つですね。
自分が作った売り場を実際に買い物してみることで、新たな発見もあったりしますよ。
売れたときの達成感
小売は売上が命です。
ただ全国各地にお店が出店し客の奪い合いになっているため、売上予算を達成するのってけっこう難しいんですよね。
予算とは「目標」みたいなものです。売上予算が1000万ってことは、1000万円売るのが目標ってことですよ。
と業界によっても難易度は異なりますが、私がいたGMSではかなり苦戦してましたね。
私はスーパーの生鮮部門だったんですが、その中でも工夫しつつ目標の110%を達成したときには達成感が凄かったですよ。
自分がその地域の食文化を作っている感じです。あとは達成したら褒められるので、自己承認欲求も満たされます。笑
こうした実績は転職や出世するときにも役立つので、作っておいて損はありません。
仕事の進め方は自分次第
小売=残業が多いってのは本当なんですが、「作業の効率化」次第で定時で帰ることだって可能です。
と効率よく進めて「時間内に仕事をやり切った!今日は定時で帰れる!」ってときには自分を褒めたくなりますね。
デスクワークではないので、「上司が残ってるから帰れない…」ということがないのも小売の特徴です。
挑戦できる機会が多い
「確実に売れて当たり前」という風潮がないため、挑戦して失敗したとしてもそれを咎めるようなことは少ないです。
つまり「挑戦できる機会が多い」ってことです。
もちろん会社のお金を無駄遣いするのはいけませんが、「積極的に行動した結果失敗した」としても怒られたりすることはありません。
こうやって売りたい!と試してホントに売れたら自分の手柄です。
なので保守的な感じではなく、いろいろとチャレンジできるのも小売業の魅力の1つですね。
お客様に感謝されることではなくお金を稼ぐこと
「ありがとう」って言われると嫌な気持ちにはなりません。むしろ嬉しいですよね。
企業説明会で社員に
やりがいを感じるときってどんなときですか?
と質問すると、8割以上の社員は
お客様に感謝されたときや、「ありがとう」って言われた時です。
という定型文を答える社員ばかりです。
たしかにそれもやりがいなのかもしれませんが、個人的には「良い評価をもらってそれに応じた対価(ボーナス)をもらえること」がやりがいでした。
こういう本音って説明会では言いにくいですからね。
だけど自分の成果に応じたお金をもらえるのも、小売業のやりがいだと思いますよ。(中には能力に関係なくボーナスが支払われるところもありますが)
私が小売業でやりがいを感じた瞬間
私が小売業界でやりがいを感じたのは、先ほど紹介したお金以外だと
この2つです。
成長を実感できたとき
入社当初なんて右も左もわからない状況でした。
何もできない自分にイライラすることもしばしば…。
ただ1ヵ月・半年・1年と年月を重ねると、できなかったことができるようになってきます。
そして発注や売り切りなども冷静に判断できるようになります。
だけど「仕事はできて当然」だから、褒められる機会が少ない…
だからこそ、自分の成長が実感できたときは「働いていてよかった」とやりがいを感じるし、成長を実感できる機会が多いのも小売の魅力ですね。
従業員との一体感が生まれたとき
小売は1人で仕事はできません。
アルバイトやパートがいるからこそ、仕事が成り立ちます。
だけど従業員の扱いが雑な社員とかも稀にいるんですよね。
アルバイトやパートは社員と違って、給料も少ないのでモチベーションを保つのが難しいです。
もっとちゃんと仕事してよ!
なんて言ったところで、頑張ってもその人にメリットがあるわけじゃないので全く心に響きません。
だけどそうした人たちをうまく動かして一体感が出たときには、「俺頑張ったぞ!」と喜びを感じます。
従業員と信頼関係ができると仕事が捗るので、これって意外と大事なことなので覚えておくといいでしょう。
小売業で大変だったことは?
もちろん良いことばかりではありません。
小売って辛いな…
と何度も感じたことはあります。
とくにこの2つは嫌でしたね…。
他企業への視察
スーパーやドラッグストアなど、小売業界はこれ以上ないほど飽和状態です。
お願いだからこれ以上店舗を増やさないで!売上とれない!
というのが本音でしたが、現場の声が届くはずもなく…自社・他社問わず店舗は量産されていきます。
そして中でも「競合他社への視察」は社員の大事な仕事です。
近隣に新しく店舗ができたときには、
ということを定期的におこないます。
新店舗に限らず、既存店舗も定期的に視察します
などをチェックするんですが、スーパーの場合は競合が多すぎるので視察は正直面倒でした…。
企業や店舗によっては、
あの店舗の売り場見てきたか?見てどう思った?
申し訳ありません。まだ見に行ってなくて…
見に行ってこいよ!次の休みの日までにチェックしとけ!
という上司もいるので、プライベートな時間を使ってまで仕事のようなことをするのは大変でしたね。
年末年始は地獄絵図
小売なんて毎日が大変ですが、1番大変だったのは年末年始です。
たった1日で閑散期の1~2週間分の売上が発生するので、商品の発注や陳列、品出しなどは1年のうちで1番ベストな方法で進めないといけません。
年末年始くらい休ませてよ…
と考えるのはみんな一緒です。
ですが無理を言ってパートやアルバイトにも出勤してもらったりと、計画~当日まですべてが大変でした。
しかもこれが毎年ですからね…
10日間連続で出勤したり、1日16時間働いたり…というのは精神的にも大変でした。
ただこうした経験は
- 小売業界で働き続ける
- 小売業界から去っていく
このどちらの場合でも必ず役に立つので、全て前向きにとらえて働くことが大事ですよ!
まとめ:小売業のやりがいと魅力
この5つに加えて、「成長の実感」「一体感」なども小売の魅力・やりがいです。
もちろん大変なこともありますが、社員によって売り場や売上が変わるので、個人の能力がハッキリとわかるのも小売ならではの魅力ですよ。
小売業界は「成長」がしやすい環境。自分を高めるには最適な業界です。だけど定年まで働き続けるのは「うーん…」という感じですね。
良いところもあればもちろん悪いところもあるので、そのあたりについても知っておくと役立ちますよ!
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